2011/08/15

◆中国最古の農業全書「斉民要術」

◆6世紀の中国の耕作や乳製品、発酵、醸造、調理法などが書かれています

中国最古の農業全書「斉民要術」(せいみんようじゅつ)は、
540年頃(南北朝時代)、北魏の賈思勰(かしきょう)の撰。

「耕田」の項には、こんな一行も。
≪春には力の限り耕し、夏には努めて耘(くさぎ)り、秋に至って収穫を見る≫
やっぱり、太古の昔から夏は耘(くさぎ)り=草むしりなんですね。

耕作だけでなく、乳製品、発酵、醸造、
様々な作物の栽培法や調理法も紹介されています。

素食(しょうじんもの)の項の、「蒸茄子(むしやきなす)」の作り方を見ると、
茄子は種子のできていないものを用いる(種子ができるとまずくなる)。
竹刀か骨刀でこれを四破(よつわり)する(鉄ものを用いると変化して黒くなる)。
湯でゆがいて腥気(せいき=なまぐささ)をとる。
細切(みじん切り)した葱白を胡麻油で炒めて香づけし(蘇油=えごま油であればさらによい)
香醤たまり、葱白を茄子と合わせて炒めて、山椒、ショウガの端を加える。

約1500年も前の茄子のレシピのおいしそうなこと!
今に通じる中国食文化のすばらしさを伝えてくれる名著です。

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