◆巨匠エルマンノ・オルミ監督のドキュメンタリーです
スローフードという言葉はよく耳にしますが、
何をいわんとしているのか、私の中ではぼんやりしていました。
スローフード発祥の地・イタリアでは、
2004年から「テッラ・マードレ」という国際会議が、2年に一度5日間にわたって
食に関するテーマのもと開催され、世界153カ国から7000人以上の人が参加しています。
国際スローフード協会のカルロ・ペトリーニ会長による原案が
巨匠エルマンノ・オルミ監督によって、
静かな映像で見せるドキュメンタリーになりました。
2008年の「テッラ・マードレ」の様子や参加者の声、
ノルウエーの最新の世界種子バンクのオープニング、
ヴァンダナ・シヴァ同協会副会長が語る生命連鎖やタネの重要性、
世界各地で食糧としての命に向き合う人々---など
この映画の根底に流れるものが、スローフードの理念であり、
運動に取り組む人々の怒りが、現状を変えていくのかな、と
自問しながら観終えました。
「孤立無援ではなく、世界中に仲間がいてつながっていることを実感し、
自分が毎日していることへの迷いがなくなった」
「テッラ・マードレ」に参加したある農家の感想です。
スローフードが明日へ続いていくための、心強い発言です。
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